ツナは、遠くで何かが波を立てて進んで行くのを感じた。
それはゆっくりと、前進するように。
とても小さく静かに、それは遠ざかってゆく。
ここではない場所へ向かって行く。
遠くへと過ぎ去ろうとする小さな波を、ツナは何を思ったか追いかける。
危ういと本能が、生まれ持った直感が告げる。
それでも意識はそれを追いかける。体は先行する意識を追いかけてゆく。
暗闇を走る、走る。
見えないが確かに存在する境界を、一足に飛び越える。
目の前はいきなり、目にも鮮やかな眩い光で満ちあふれる。
数多の"世界"がツナを飲み込むように覆い込んで行く。
魅力的なそれらに目を、耳を、意識を向けてはならない。
もう立ち止まってはいけない。振返る事も許されない。もう戻れない。
ツナは進み続ける。
琥珀の光をたたえる深い森を横切って。
瑠璃色の炎が輝く火山を飛び越して。
宵闇に切り取られた幾何学世界を飛び越して。
レンガ色の草原を走り抜けて。
苔蒸した廃墟を駆け抜ける。
“ここではない場所”へと進み続ける小さな波を、ツナは意識で追い続ける。
一瞬たりとも集中を解いてはならない。
波紋を見失えば辿り着けなくなる。
既に帰り道は閉ざされた。後戻りは許されない。
意識が境界を越えたならば、体もまた跳び越える。
波紋は進み続ける。ツナもまた進み続ける。
菫色の川をひとまたぎに。
真珠の果実を切り裂いて。
紅梅の空に身を放り投げて。
水晶の滝をすり抜けて。
数多の世界を、空間を切り裂くように、かきわけるように、進み続ける。
咽ぶ程の密度を誇り押し寄せる"世界"。
己の姿を、声を聴け耳を貸し触れるのだと間髪を入れず五感に迫り来る幻想。
数限りない情報と幻想には真実と虚構の境界などなく、あるのはただ手探りの"己"のみ。
ツナは進み続ける。
「(ここはどこだろう?)」
そうしているうちに、波紋が移動をやめた。正確には停止した。
ツナはなおも波紋の在処を見定める。
「(この気配は何だろう。いったいどこにあるのだろう。)」
ツナの目の前にはどこまでも続く、なだらかな白い砂丘があった。
空は明るく、真夏のプールに似たような透明で不透明な青だ。
白い砂丘には、人一人が乗れるだけの台座が無数に立っている。
高さはまちまちで、傾いでいるものから埋まっているもの、ひっくり返っているものまで。
無造作に散らばるそれらは、遥か彼方まで延々と存在していた。
そんな世界の青い透明な空には、巨大な線があった。いや、巨大なうねり、流れとでも言うのだろうか。地平より舞い上がり、空の彼方へと続いている。そんな
巨大な曲線だ。
ツナはその曲線に目を凝らした。意識が目に集中し、鋭さが増す。
そのうねりは、ツナにはおびただしい数の銀色の鱗の魚が、きらめきながら群れ泳いでいるように見えた。
空の彼方へと向けて、同じ方向を向いて魚たちが泳いでいる。
どこへ向かうのか途切れる事なく、それが続いていた。その光景は非常に美しく、神々しく荘厳で、あそこへ往きその流れに身をを委ねたくなるような不思議で
美しいものだった。
ツナはそれを、背の低い小さな台座の上から眺めている。
「(なんだろう、なんだかとても暖かくて誇らしくて寂しい気分だ。)」
見渡す限りの白い砂丘と無数の台座、そして魚群とツナしか存在しない青い海底に似た世界。銀の魚が眩しく光を反射しながら空を泳ぐ世界。
今ならツナも、空を泳げる気がした。
魚と一緒に、遥か彼方へと泳いでいってしまいたい衝動に駆られる。
されど、軽い体の底、心の奥にに小さく重たい石があるようで、それがツナをここへと引き止めている。
舞い上がらぬように。魚とともに彼方へは行けないように。
ツナが己の意識に潜り、その石をどかす事は簡単だろう。
しかしそれには我侭な背徳感がつきまとう。後ろ髪を引く力が強すぎて近寄ることができない。
泳ぐ事のできないツナは誰もいない世界で一人、魚とともにゆく事もできずにただ一人、小さな台座で膝を抱えながら銀の魚群を見ている。
するとまた、先程感じた小さな波紋を感じた。
それは近く、されども遠く儚く切なく寂しく感じられた。
「(きみはだれ?どこにいるの?)」
波紋は動かない。ただ静かに、ここではない近くに存在している。
「(きみはどうしてここにいるの?どうしてそんなに悲しそうなの?)」
ツナは小さな台座から飛び降りた。
そしてまた意識で駆け出す。
今度はどこまで行ってもこの世界だ。魚と空と台座。同じ景色が延々と続く。
ツナはその世界を景色もわからない程の速度で駆け抜ける。
だんだんと小さくなる波紋に集中し、見失わないように細心の注意を払って慎重に辿る。
そしてツナは波紋の側に到達した。
「(この上にいるはずなんだ。)」
するとそこには、遥か天空へ続く台座がある。
「(体が軽い。きっといけるはず。)」
右足で軽く地を蹴る。
体は、高い高い台座へとひとっ飛びだ。されどもそれだけでは届かない。
手で空を掻いてみる。体は簡単に、さらに高く上昇する。実際の水中よりも遥かに自由自在だ。
そして台座の頂点が見えて来た。
そこにいたのは
「あれ、骸じゃないか!」
台座の上に居た骸は、驚きながらも静かに振返った。
「綱吉君、どうしてここに?」
「俺はね、何か小さな波みたいなのを追いかけて来たんだ。そしたらここに着いたんだ。」
「僕の拍動を追って来たんですね。随分寄り道したのに大丈夫でしたか。」
「うん、すごく集中して追いかけたよ。だから大丈夫だよ。」
「随分変な景色を見たでしょう。覚えていますか?」
「覚えてないな。集中してたし。」
「よかったです。あれらはとてもとても綺麗ですから。」
「お前がそう言うなら見たかったな。あぁでも、少しだけなら覚えている。あれは…」
ツナが言いかけると、骸はシッと口元に指を添える。
"口を閉ざせ"のジェスチャーだ。
「いけないの?」
「えぇ。早く忘れなさい。」
「なんで?」
「帰れなくなるからです。」
「どうして?」
「言葉にすると思い出してしまうからです。」
「どうして思い出すといけないの?」
「思い出すと帰れなくなります。」
「どうして思い出すと帰れなくなるの?」
「綺麗だからです。」
「どうして綺麗なのを思い出すと帰れなくなるの?」
「囚われるからです。」
「なんで綺麗だと囚らわれるの?」
「綺麗すぎて、他の事をすべて忘れてしまうからです。帰り道も、往きたい所も、自分が何者なのかも、全て、全て忘れてしまうのです。」
「するとどうなるの?」
「さぁね。僕は囚われていないので解りません。」
そう言うと骸はツナに、"こちらへ来い"とジェスチャーで示した。
ツナはそれに従って骸の台座へと着地する。
青い青い世界の、1人分の小さな台座の上で2人、身を寄せ合って座る。
うねる彼方の魚の群を静かに眺める。
「おまえはここはどこなのか知ってる?」
「知ってますよ。」
「教えてよ」
「夢の中です。」
「夢の中なの?そうか俺、今眠っているんだ。」
「そうとも言えるし、違うとも言えます。」
「違うの?どうして?」
「君は今、ここで僕と話しているでしょう?」
「そういえばそうだね。」
「体は眠っていると思いますよ。でも魂は目覚めています。」
「なるほど納得だ。俺は何もわかっちゃいないね。」
ツナはうんうんと頷いた。
そして静かに、隣に座る骸を見上げる。
「ねぇ骸。」
「はい。」
「ここはどこなの?」
「…さぁね。僕じゃわかりません。」
「そっか。ねぇ骸。」
「はい。」
「夢って綺麗だね。」
「そうですね。」
「夢に果てってあるのかな?」
「さぁね。行った事がないのでわかりませんね。」
「そっか。それじゃぁ骸。」
「はい。」
「ここはどこなの?」
「さぁね。僕の理解を越えていますから。」
「そうなの。ねぇ骸。」
「はい。」
「お前は…」
「?」
「本当に、知らないの?」
「何について?」
「"ここ"について。」
「知らないですよ。」
「何も?」
「貴方の問いに答えられる程はわかりませんね。」
「そうなの。」
「ええ。」
「端から見ると、お前はこういった事態にすごく詳しそうに見える。でも、そんなお前でも知らないんだね。」
「はい、知らないですよ。」
「…そうなんだ。」
「そうです。」
「でも俺よりは詳しいよな。だって。今が夢だって識ってたし。」
「そうですね。貴方よりは詳しいと思いますよ。僕はこの世界の端くれすらも知りませんし識りませんけどね。」
「それでも俺よりはよっぽど知っているよ。」
ツナは骸から視線を外す。再び目で銀の魚を追う作業に入る。
すると骸は話し出す。
「僕はこの世界が何なのか知りません。僕はこの世界がどこなのか知りません。だから僕は、夢を通してどこかの世界か、或はどこか異界の狭間にリンクしてる
んだと思う事にしています。だからここを夢だと思っています。」
「思っているって事は、実際とは違う可能性があるって事?」
「そうです。ここはもしかしたら夢ではないのかもしれません。実は僕らが息をする三次元世界の延長で、意識だけ幽体離脱状態になっているだけなのかもしれ
ません。或は過去かそれとも未来なのかもしれません。或はこちらが現実で、僕達現実と呼ぶ世界の方が夢なのかもしれません。いや、もしかしたら僕たちその
ものが架空の存在で、誰かが見ている夢なのかもしれません。でもそんなの僕には確かめようがありません。」
「そうだね。俺がもし誰かの"にせもの"だったなんて馬鹿げた事があったとしても、そんなの俺たちには確かめようがないよね。」
「だから僕は、夢と現実を自分で決めたんです。今、ここは僕の夢です。」
「今ここは骸の夢。骸が見ている夢?」
「そうです。」
「じゃぁ俺は?俺はここに居るよ。」
「ならきっと君の夢でもあるのでしょう。」
「つまり、2人で同じ夢を見ているって事。」
「今はそう、定義しましょうか。今僕と話しているあなたは僕が作り出した幻かもしれませんが。」
「それでいいよね。お前もまた、誰かと話がしたいと思っていた俺が作り出した夢の存在かもしれないんだから。」
「願わくば本物であって欲しいですがね。」
「俺だってそう思っているよ。それなら都合のいい方に考えよう。夢に夢を見たって問題なんかあるもんか。」
ツナがそう言うと骸もそうですねと言いながらさもおかしそうに笑った。
「ねぇ骸。」
「はい。」
「お前はここによく来るの?」
「たまにね。」
「どうして?」
「よくわからないけれど、たまに見たくなるんです。」
「何を?」
「あれをです。」
骸は彼方を指差した。そこにはうねりのような銀の魚群が見える。
「あぁ、あれはいいよねぇ。とても綺麗だ。」
「僕もそう思います。とても美しく、壮麗で、眩しくも輝かしくて、残酷な風景です。」
「残酷?」
「えぇ残酷です。あれ以上に酷いものはないでしょう。」
「俺はそう思わないな。俺にはとても優しいもののように感じられるよ。暖かくて少し怖くて………あぁ、あそこまで泳いでいきたくなるねぇ。そしてあの中に
まぎれて泳ぐんだ。きっとすごく気持ちいいよ。そして俺も一緒になって行くんだ。」
「どこへ?」
「知らないし識らないな。」
「どこだか分からない場所へ行きたいのですか?」
「そうだねぇ。知らない場所へ行くのは怖いけれど、あれと一緒なら悪い感じはしないねぇ。なぁ骸。あの巨大な流れの麓の崖まで一緒に行ってみない?あそこ
を行く魚を、近くで見てみたいんだ。」
「無理ですよ。」
「どうして?」
「僕はこの台座から動けないからです。」
「そんな事ないさ。簡単だよ、一歩踏み出して泳ぐだけさ。お前確か泳ぐの得意だったよな?」
「泳ぎは得意です。しかし君と一緒には行けません。」
「簡単なのに?」
「君には簡単でも、僕には重大な事です。」
「どうして?もしよかったら話してよ。」
骸は静かに話しはじめる。
「僕には。」
「僕にはここが、青白い氷原に見えます。たくさんの氷の塔があって、その一つに僕はいます。そして不透明な紺色の空の彼方へと向けて、たくさんの白い鳥が
飛び去ってゆくように見えるのです。」
「白い鳥?魚ではなくて?」
「ここは夢の中ですよ。」
「さっき知ったよ。」
「夢の中だから、同じものでも別のように見えるだけです。」
「なるほど。なんとなくわかった。」
「綱吉君の世界が台座のある海底なら、泳ぐ事も簡単です。しかし僕の世界は氷原の塔です。ここから踏み出せば僕は真っ逆さまに落ちていくでしょう。」
「じゃぁ骸は、ここから降りられないの?」
「そうですね、こんな高い塔は降りられません。」
「じゃぁ俺が来たときびっくりした?」
「いいえ。綱吉君は現実でも空を飛んでいますから。」
「そうだねぇ。でもそう言われるとつまらないな。」
ツナが小さくむくれると骸が軽く笑った。
「あ、そうだ。じゃぁこれならどうかな?」
ツナは不意に立ち上がりいたずらに軽く舞い上がる。そして骸にも立ち上がるように指示をする。
指示に従い立ち上がった骸に、ツナは少し勢いをつけて思い切り骸にダイブをかました。
「…へ?」
バランスを崩して真っ逆さまに落ちていく骸。その骸に抱きつく格好になって一緒に落ちて行くツナ。
なかなか見えない白い大地。
そして地面に激突するその少し前からツナは減速して、上手に着地した。
骸にとっては空であっても、ツナにとっては水中である。水底の着地などどうとでもない事だ。
「…綱吉君。」
「これで一緒に行けるよ!」
ツナは骸に笑顔を向ける。
骸はつと振返る。背後にあった高い塔は、いまや骸の身長の半分程度しかなかった。
「(低いな…縮んだのか、変化したのか、それとも最初からこの程度でしかなかったのか。)」
「骸っ、おいむくろってば!」
ツナが楽しそうに話しかける。
「骸、これでどこへでも簡単に行けるよ!ねぇ、一緒に行こうよ!」
「それは…ダメ、です。」
「どうして?」
「きっと行ったら帰って来られなくなるからです。」
「わかるの?」
「貴方も、なんとなく気がついているのでしょう?」
「…。」
「綱吉君の世界が海底ならば、なおの事行ってはいけません。いえ、行けないでしょう。」
「どうして?」
骸はもう一度、低くなった彼の台座へと戻った。ツナもそれに続く。
また2人、身を寄せ合って彼方へと目を向ける。
「海には」
骸が眩しいものを見るように目を細めた。
「目に見えない流れがあります。」
「そうだね。」
「どこに流されるのかわかりません。」
「大丈夫だよ。」
「どこに流れ着くのかもわからないのに?」
「うん。おれが流されそうになったら。そしたら俺はお前にしがみつくよ。」
「引き離されるかもしれませんよ。」
「そうだなぁ、そうしたらどうしよう。ここの世界で一人ぼっちはさみしいなぁ。あぁそうだ。そうしたらあのうねりで、魚群の麓で待ち合わせをしよう。」
「そしてどうするのですか?」
「どうしようか。一緒に行こうか?」
「それはできません。」
「どうして。」
「貴方には海中の魚群に見えても、僕には白い鳥にしか見えないからです。僕は空を飛べません。きっと…綱吉君が行ってしまうのを見送るだけです。」
「俺は骸を置いていったりはしないよ。」
「ならば飛べない僕をどうするつもりなのですか?」
するとツナは頭を抱える。
ない頭で考えはじめる。
「今、行かなくてもよいのではないでしょうか。」
「…それもそうだねぇ。きっと、あのうねりは逃げないだろうしねぇ。」
それもそうだとツナはうなづく。
「あれは一体何なんだろうねぇ」
「わからないです。」
「なんだか寂しい気持ちになるね。」
「僕は恨めしく思います。」
「恨めしいの?」
「いつか。」
「いつか?」
「いつか、君もわかるかもしれません。」
「そうかな。」
「そうですよ。さ、そろそろ帰りましょう。僕らのあるべき場所へ、居るべき世界へ。」
そう言って骸は、ひょいと台座から飛び降りた。
無事に着地したのを確かめて、骸はツナに手を差し伸べる。
「ほら。」
「ありがと。」
ツナは小さく礼を言うと、その手を取って飛び降りる。
少しよろけて着地する。
そのままツナの手を取り、境界を飛び越えようとする骸に、ツナは問う。
「またここに来られるかな?」
「こんな所、あまり来るものではありませんよ。」
「それでもまた来たら、次にまた来た時は。」
ツナはにこっと笑う。
骸は少し目を細める。
「その時は…僕、君と一緒に行けますかね?」
「先に言われちゃったね。うん、その時は一緒に向こう側に行こう!約束だよ!」
骸はうつむいて小さく、そんな簡単に言ったらダメですよと呟いた。
ツナはうつむいた骸を不思議そうに見ている。
「ねぇ骸、どうしたの?帰らないの?」
「あぁ、そうですね。帰らないと。」
そして再び骸はツナに手を差し出し、握るように促す。
ツナは躊躇いなくその手を握り、あったかいねと言う。
骸はとても嬉しそうに笑うと、その場で軽く地を蹴った。
軽い浮遊巻の後、落下が始まる。
銀の魚が空を泳ぐ世界は溶けるように消え、再び暗闇となった。
暗闇をどこまでも落ちて行く。
落ちて行く中でツナは、懐かしい声を聴いた気がした。
そしてさらに落ち続ける。
意識を僅かにかき乱されるようになるころになると、骸が言った。
“もう大丈夫ですね”
“行っちゃうの?”
“えぇ。今度は現実で会いましょう”
“そうだねぇ…ふぁぁ、なんだか眠たいや”
そうしてツナの手は放された。
ツナは一人、眠りながら落ちて行く。落ちて、落ちて、落ちて…
ゴスッ。
「……あだだだだ…」
「ツナ!朝だじょー!」
「ツナさん寝てる!乱暴だめ!目覚まし時計もとにもどす!」
「むきーーーーっ!イーピンじゃまなんだもんね!こーしちゃうんだからぁ!」
「ランボだめ!いじわるよくない!——っ怒った、イーピン怒った!」
「くぴゃーーー!逃げるんだもんねーっ!」
走って部屋を出て行く2人を見ながら、ツナは頭に刺さった目覚まし時計を見る。
時刻は9時頃だ。
ぼーっとした頭で、今日は日曜日かと巡らせた。
窓から外を見ればいい天気だ。
出歩くには最適だろう。
すると階下から奈々が上がって来てツナの部屋の扉を開ける。
「ツッ君、起きてたの〜。よかった。山本君から電話よ!」
「あ、わかった。今行くー。」
ツナはもそもそとうごめきだす。
そのとき不意に暖かな右手に目が行った。
「(…変なの。なんだか夢でも見たような気がするや。)」
「ツッ君〜!」
「今行くって!」
どんな夢だろうと呟きながら階段をよたよたと降りる。
「あぁもしもし山本?ごめんね寝てた!ううん、気にしないでよ!あ、野球?いいね〜外でかぁ。どうせなら了平さんとか骸とか…呼べるだけ呼びまくってチー
ムで対戦とかどうかな?あ、バスケとかでもいいよね〜場所は………」
今日も平和な1日が始まる。
おわり☆
お疲れさまでした。
意味わからんと思った人はそれでいいと思います。
だって意味ないもん。
いつか、文字を読むだけで情景が目の前に広がるような文章が書けたらいいなぁと思ってます。
もっと情景描写練習しないとねぇ。
↓以下スクロールでむくつな中二病鬱展開で読む方法↓
裏設定で色々考えてたけどめんどくさくなったので名残だけ。
こんなの見なくても全然問題ない感じにまとめたけどもったいないのでかくだけかく。
暇人向け…いや、ただの私の萌え語り解説だ。