この物語はシンデレラっていう物語をマイルドかつ大胆にREBORN!で味付けした仕様になっております。
しかも、登場人物の殆どは女装するという、大変気持ち悪く愉快な状態です。
なるべく残念な女装を想像した方が楽しい仕様となっております。

基本的にネタです。内容を評価するなら多分おそらく完全無欠に素晴らしく、ひどい。
冗談が苦手な人、原作や他サイトさんのかっこいい子達を見てヌッフフ〜♪と上機嫌な貴方にはおすすめしません。
それと、ツナ総受けに抵抗のある人もやめた方がいいかも。
このサイト一応、骸ツナサイトって書いてあるから問題ないと思うけどさ。

そんなの気にしない感じの神経の持ち主な貴方は…スクロールしたまえ!ハッハッハ!見ろ!文 字がゴミのようだ!











昔々ある所にゴクデレラ(獄寺隼人)という娘がおりました。ええ娘ですとも。
隼人は継母と2人の姉と一緒に、行方不明の知人シャマルの残した屋敷に住んでいましたが、とても酷い扱いを受けておりました。

「ちょっと獄寺隼人。ここ、汚れていますよ!」
「うるせぇ骸!なんで俺が掃除なんかせにゃならんのだ!つーか、どーいう役回りだよ!」
「つべこべ言わない!それとあとお姉様とお呼びなさい!」
「黙れ!何がお姉様だよ、どっからどーみてもお前男だろ!」
「お黙りなさい!登場人物が設定に文句を言とかどこの三流ですか!ドレスもまともに着こなせない分際で片腹痛いですよね!」
「あ”ぁ!?…え、ドレ…ス…?………ううぉぁぁあああ!!?」
「折角の可愛いらしいピンクのフリフリドレスがもったいないですねぇ?ハ・ヤ・ト・ちゃん?」
「う…ぁ……ぁ………!!こ、こっちを見るなぁぁぁ!!…ってゆーか、ドレスならおまえもだろうが!」
「クハハハハハ!似合うでしょ僕!この美しい顔に釣り合う上等な仕立てですよ!でも貴方は死ぬほど笑えますよね!馬鹿みたい!」

楽しい会話をしていますと、奥から誰かが現れます。
皆様お馴染み、黒髪の風紀委員長様ですね。


「…ねぇ、そこうるさいよ。昼寝もできやしない。あぁ、お姉様だっけ?そいついじめるの、程々にしといてよ。後で殴って遊ぶんだから…」
「雲雀恭弥の分際で指図しないで下さい!」
「いい度胸だねかみ殺すよ。」
「お黙りなさい糸目。獄寺隼人を消し次第、アナタも潰して上げますよ。」


骸のチャイナドレス(スリットかなり深め)と雲雀の振り袖(しかし生足全開)が宙を舞うその寸前でした。

「ただいま。今帰ったわ。」
「お母様!」
「…お、母様?」
「ほげーーーー!」
「まったく、隼人は母を異性として意識しすぎなのよ…。」
「それはスゴいシス…マザコンですよね。マジキモイです。」
「退屈な日常を脱した新展開だね。」
「あら、具合が悪いの?私が看病してあげるわ…。さぁ、部屋まで運んであげる。おとなしくして頂戴。」
「ぐ…ぐああああああああ!骸、雲雀…ぼけっとしてねぇで…助けやがれ……っ!」
「…獄寺隼人が何か訴えてますよ。雲雀恭弥アテに何かを。」
「何かの間違いだよ六道骸。どう見ても君に訴えてる。何かを。」
「隼人、何かあるのなら私に言いなさい。何でもしてあげるわ。」
「うぐぅぉぉぉぉぉぉぉっ!…。」
「耳を塞いで遠目に見ると美しい母娘の愛ですね。」
「そうだね。若干力技だけどね。」
「……ぐふっ。」
「2時53分45秒獄寺隼人死亡確認。」
「今日は40秒か。随分がんばったじゃない。」

「あぁ隼人!仕方ないわ、部屋へ連れて行ってあげましょう。そしてたくさんの愛のこもったお料理を食べて元気をつけないと!」

「愛。恐ろしい言葉ですね。」
「愛・おぼえていますかの間違いであって欲しい感じだよね。」
「YOU は SHOCK!」
「惜しいね。それは取り戻す方だ。」

「あなたたち、よく覚えておくのよ…。愛は全てを救うの。あなたたちもいずれ分かるようになるわ。」
「…。(それが分かってしまったら僕も潮時でしょうね。)」
「…。(愛は全てを救うなら、北斗神拳を喰らった後でも救われ…あ、だからとりもどすのか。なるほど。)」


まぁとりあえず、獄寺隼人はすさまじく愛の溢るる生活をしていました。こまけぇこたぁいいんだよ!






◆◆◆◆◆◆◆◆




数時間後、おびただしい数のポイズンクッキングの中で目を覚ました獄寺はこの屋敷からの逃走を決意しました。
でも此処は屋根裏部屋なので…えーっと、獄寺は考えています。
獄寺が屋根裏に住んでいるのは、あの凶暴なお姉様達のこの世の物とは思えない喧嘩を回避し、はしごを介する事で母を直視せずに済むという理由です。

とりあえず階下のポイズンクッキング達がものすごいニオイを放ってきましたので、大分頭のクラクラしてきた獄寺は天窓をあけます。

「!」

獄寺は何かひらめいたようです。
獄寺は下に降りていた梯子をひっぱりあげて天窓の窓枠にかけます。体重をかけてみて、安全を確認した後に登って行きます。そして、屋根の上に出たようで す。

「さて、ここから一体どうすっかな…。」

庭では、いつものように姉達が死闘をくりひろげているのがちらりと見えます。
いや、正確には見えてはいませんが、空間が歪み甲高い金属音が響いているので多分間違いないと思われます。それに、いつもだいたい戦っているので多分正解 でしょう。
獄寺は屋根の上を歩き、そして、庭ではなく裏口の方に向かいます。
そこには丁度、この間壊れた屋根の修理用ハシゴがあったのでそこを伝って地上まで降り、そこからは一目散に垣根を越えて街へと繰り出します。

獄寺は振り返りませんでした。




◆◆◆◆◆◆◆◆




「お、獄寺じゃん!」
「あん?」

街で蹴っ飛ばした猫と死闘を繰り広げていた獄寺を呼び止めたのは、街はずれに住むナイスでイカした漁師の一人娘、山本武でした。


「こんなところで何してんだ?」
「散歩だよ、文句あっか?」
「あぁ、あのものすごい家から逃げてきたんだな。」
「に…逃げてなんかいねぇよ!」
「あの家じゃあな、しょうがねぇよ。」
「だから逃げてねぇって!話聞きやがれ!」
「あ、ビアンキさん。」
「うげぇぁっ!」
「あはは、冗談だって。」
「てめぇ…!」
「あ、お姉さんたち来たぞ。」
「…げ、逃げろっ!」
「だから冗談だって。本当におもしろいのな、おまえって。」
「テメェ…果たす!」


獄寺の言葉と同時に、放たれる大量のダイナマイト。しかし、山本武はひょいひょいと避けて、更に、そこらへんに落ちていた棒切れで片っ端からホームランの ごとく空に打ち上げていたりしています。
まさかの白昼の打ち上げ花火に、どこからか「た〜まや〜」と声が響いています。



「往来で花火はあぶないだろー?」
「いいかげんくたばれ山本!」

「あれー?山本さんに獄寺さんじゃないですかー?」
「お、ハル。」
「ちっ!アホ女!」


いきなり登場したのは明日を夢見る街娘、三浦ハルでした。

「ひょっとしてひょっとして、山本さんに獄寺さん、明日の御前試合にそなえているんですか?」
「御前試合?なんだそれ?獄寺知ってっか?」
「俺もしらねぇ。で、なんなんだ?その御前試合って?」
「えー!?二人とも、広場の御触書を見ていないんですかぁー?」
「あぁん?見るかよ、んなもん!」
「見てないのな。良かったら教えてくれないか、ハル?」
「やっぱり山本さんはナイスガイ…いやナイス乙女です☆あのですね明日の朝、お城の前で武道大会をやるんですよ!それに、各地の猛者達が集結して戦うんで す。もうワクワクドキドキで猛者猛者ですよね!」
「へぇ、すごいじゃん。なぁ、それって参加資格とか要るのか?」
「あ、山本さん出たいんですか?たしか、参加資格は…“死んでも文句を言わない乙女ならばそれで良し”です!」
「…死んでもって…。んなクソ危ない試合に誰がエントリーするってんだよ!誰も来ないだろうが。」
「いや、かなり沢山の人が参加するみたいですよ。ハルも出場しますし。」
「な!」
「なぁハル、それは危ないんじゃないのか?」
「そんなこと言ってられませんよ!だって、賞金500万リボーンですよ?それに………。」
「それに?」
「…?」
「……ここから先はヒミツです!てゆーか、大した事じゃありませんから!」
「気になるだろーが!言えっての!」
「いーやーでーすー!そんなに気になるなら、獄寺さんも御触書を見てくればいいじゃないですか!」
「そう言うなってー。な、このとおり!教えてくれよ、ハル?」


山本は手を合わせてバチコーン☆とウィンクを決めました。


「そーそー、そーやって頼んでくれればハルだって話してあげますよ。少し山本さんをみならったらどうですか?獄寺サン?」
「ちっ!うるせぇよ。」
「なぁー、ハルー?」
「あのですよ、ここだけのハナシ…てゆーか、ウワサですけれど、お城の御前試合ですよ、てことは、勿論王族の皆様達も見に来るワケでしょう?我らがアイド ル、ツナヨシ王子ももちろんご覧になるワケで…」
「まぁ、その辺ならまだ想像つくけれど…まだあるのか?」
「これはあくまでウワサですよ?ウワサですけど…」
「早く言えって!」
「獄寺さん五月蝿いですよ!シャラップ!で!そのウワサっていうのが…ツナヨシ王子もそろそろお年頃だし、ひょっとして、今回の御前試合でお嫁さんを決め るんじゃないかって…。乙女限定の武道大会ってのも妙ですし!」
「なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「びっくりなのな!」
「ですよね!驚きますよね!でもほら、するとこの街の風景、納得いくでしょう?」

そういえば街は、トレーニング中のムキムキ乙女で溢れかえっています。

「はぁ〜、なるほどなぁ。」
「どうりで皆あわてて特訓しているワケだ。」
「てなワケで、かくいうハルもトレーニングの真っ最中だったワケなんですよ!ではハルはトレーニングの続きをするので、失礼します!」


そうしてハルは「チェストォォ!」とかけ声をかけながら走って行きました。


「へぇ、ツナヨシ王子のお嫁さんねぇ…そしたら玉の輿でウマイもん食い放題だな!エントリーしてこよーっと!」
「あ、おい待て山本!」



時すでにおすし。

美味しいものに目がくらんだ山本はすでに、全力疾走でエントリー場所を探す旅に出た後でした。
砂埃だけがその場に残っています。

エントリー場所もわからない困った顔をした獄寺を、渋い角度から切なく夕日が照らしています。
そういえば家の門限が夕方5時だったので、獄寺は家に帰る事にしました。

ちなみにエントリーは今日で〆切だったけどまぁいいや。